2009年05月08日

アザラシ猟禁止法案を却下

 EUがアザラシ製品禁輸措置に踏み切る可能性が高まるなか、自由党のマック・ハーブ上院議員は5月3日、先住民を除き、カナダでのアザラシの商業捕獲を禁止する法案を連邦議会に提出した。
 ハーブ議員は「アザラシ製品の市場がなくなり、圧倒的な国際社会の反対の中、カナダはこの斜陽産業をこれ以上復興させることはできないと認識しなければならない」と語った。この発言について国際動物福祉基金(IFAW)は、世界最大規模の海洋哺乳類の殺害に終止符を打つ法案を提出したカナダで初めての政治家だと述べ、同議員への支持を表明した。
 党幹部会で採択された法案には党議拘束がかかるが、ここで採択されない法案も、議員による個人提出の途が残されている。ただしこの場合は、党議拘束はなく自由投票となる。ハーブ議員の提出した法案は、自由党を含めいかなる会派の議員の誰一人として支持が得られず、第一読会にも上程されず取り下げられた。上院議員は75歳定年制で高齢者が多いが、法案が第一読会に上程されなかった前例を、誰も挙げることができなかった。
posted by 高橋 幸二 at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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