2024年06月21日

俳優ドナルド・サザーランド死去

 俳優のドナルド・サザーランド氏が6月20日、フロリダ州マイアミで死去した。息子で俳優のキーファー・サザーランド氏がXで発表した。
 ジャスティン・トルドー首相は、次のような声明を発表した。
「我々は、偉人の1人を失った。注目に値する、伝説的俳優、そして偉大なカナダ人を。」
 またジョー・バイデン大統領も、次のように述べた。
「ドナルド・サザーランドは、愛された夫、父、そして祖父であった。世界に何十年にもわたり影響を与え、楽しませた特異な俳優だった。」

 1935年ニューブランズウィック州セントジョンに生まれ、トロント大学で工学と演劇を学び、俳優となった。脇役が多く、アカデミー賞にノミネートされることはなかったが、スクリーンの中で青年として、父親として、近年では祖父として演じた。
 1966年、「メディケアの父」と呼ばれたトミー・ダグラス州首相の娘で女優のシャリー・ダグラスと結婚し、息子キーファーを生んだ。
 反戦活動家として知られ、アメリカによるベトナム戦争やイラク戦争に反対した。また、バラク・オバマ氏に対する支持を公然と語った。彼は1978年にオーダー・オブ・カナダ勲章を授与され、バンクーバー・オリンピックではオリンピック旗を持って入場するなど代表的カナダ人と見られていたが、2017年に公表された公文書でCIAの調査対象になっていたことが判明した。彼は決してカナダ国籍を放棄しなかったが、5年以上国外在住のため選挙に投票できないことへの不満を公言した。
 1990年の映画“Bethune: The Making of a Hero”では、中国の伝説の医師ベチューン役を演じた。
posted by 高橋 幸二 at 23:53| Comment(0) | 文芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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