2024年07月27日

セリーヌ・ディオン、難病を乗り越え4年ぶり復活

 パリ・オリンピック開会式が、7月26日に行われた。私を何より驚かせたのは、開会式のフィナーレでカナダ人歌手セリーヌ・ディオンが、難病をおして健在ぶりを示したことだった。

 セリーヌは1968年、ケベック州シャルルマーニュに生まれた。12歳でシャンソン歌手としてデビューしたとき、英語は全く話せなかった。スターになるためアメリカに進出し、英語とダンスの特訓を受け、八重歯を矯正し、「美女と野獣」「タイタニック」でトップスターに登りつめた。1996年のアトランタ・オリンピック開会式でも歌っている。
 マネージャーと結婚しアメリカ在住となった彼女は、フランス語で歌うことはなくなった。英語の方が売れるからである。「カナダ人の嫌いなカナダ人」アンケートで彼女は、圧倒的1位に選ばれている。有名になってカナダを棄ててアメリカに行くのは、カナダ人が最も嫌う行為なのだ。

 2022年、痛みを伴う筋肉の痙攣をひき起こす難病スティッフパーソン症候群を患っていると公表し、芸能活動を完全に休止していた。

 オリンピックはもはやフランス一国のものではなく、世界人類のためのものだと感じた。アメリカ人レディ・ガガもフランス語で歌ったが、これはLGBT枠なのだろう。国際舞台でバイリンガルのカナダ人に活躍の場が与えられたことをうれしく思うとともに、このセレモニーがオリンピアンのみならず、パラアスリートたちにも勇気を与えたと思う。


動画:https://www.youtube.com/watch?v=3IcrcWD-4es
posted by 高橋 幸二 at 12:15| Comment(0) | パリ五輪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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