事情通によると、デビッド・マギンティ議員が公安大臣、ナサニエル・アースキン=スミス議員が住宅大臣で初入閣するという。
今回の改造の目玉は財務大臣だが、注目のマーク・カーニー元総裁は、今回入閣しないという。トルドー首相の側近であるドミニク・ルブラン財務大臣は、フリーランド前財務大臣が16日に辞任したとき、財務大臣のポストを引き受けたが、このとき首相は、次の総選挙まで務め、次の予算を上程するよう依頼したと19日に明かした。
「カーニー氏は、財務大臣を短期的に務めるつもりはない。」
首相は議会を停会するのではないかという推測がある。停会になれば、今の会期は終了し、成立しなかった全ての法案は廃案となる。そして新しい会期が召集され、スローン・スピーチ(施政方針演説)が行われ、その信任投票がなされる。不信任なら、総辞職か総選挙になる。
連邦議会は、1月26日まで休暇に入っている。停会によって首相は、権力の強化であれ、党首選であれ、野党の抵抗を受けずに時間を稼ぐことができる。
ルブラン財務大臣は、トルドー首相はまだ閣僚から全幅の信頼を受けているかと問われ、「イエス」と答えた。そして党首選出馬の意向を問われると「総理が閣僚から全幅の信頼を受けているなら、なぜ彼が辞任したあとのことを考えるだろうか」と述べ、はぐらかした。
匿名の首相周辺は、改造の時期と規模は首相の将来とは関係なく、首相はまだ自分の将来について「考慮」していると語った。
トルドー首相は党内から公然と辞任の声が挙がるなど、レイムダック化しているが、トランプ次期大統領は当選すると「カナダ州のトルドー知事」と呼び、公然と侮辱している。クレチエン首相の側近だったエディ・ゴールデンバーグ氏は、1月20日に就任するトランプ大統領に対処するため、新しいリーダーが速やかに選ばれる必要があると語った。
「民主主義において、10年は長い期間である。そしてカナダ人は新しい首相、必ずしも新しい与党ではなく、確かに新しい首相が必要だと決心した。」
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